角質は死んでいるのが重要って、どういうこと?

こんにちは、シンリーボーテスタッフのタカ子です。

先日のビューティホルモンアップ塾で、角質は細胞核を失った死んだ細胞であることをご紹介しました。
でも、「お肌がもう死んでいるってどういうこと!?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんね。
私も初めて知った時にはそう思いました^^;
ですので、今日は角質の仕組みや角質細胞について、もう一歩踏み込んでお話しようと思います。


角質層の構造は、例えて言うならレンガ塀。

レンガにあたるのが角質細胞で、周りを埋めるセメントにあたるのが細胞間脂質です。
レンガである角質細胞の中には天然保湿因子という保湿成分が含まれています。
水分を吸着して蓄える働きがあり、お肌を柔らかく保つために欠かせません。
天然保湿因子はNatural Moisturizing Factorという英語名の頭文字を取って、NMFとも呼ばれています。
最近、女性誌や美容特集で取り上げられることも増えたので、聞いたことのある方も多いかもしれませんね。
一方の細胞間脂質は角質細胞の間をセメントのように埋め、ガッチリ壁を固める役割を果たしています。
この壁により外部の刺激から肌を守り、内部の潤いを逃さずキープすることができるんです。
潤いのある美しい肌というのは、レンガとセメントが整然と並び、しっかりタッグを組んでいます。
逆に壁を作る材料が不足してスカスカになったり、組み方が粗くてバラバラの肌は、潤いのない荒れた肌になってしまうということ。
では、NMFは細胞間脂質といった壁の材料は、いったいどこから調達されているんでしょう?
実はそれこそが、角質が死んでいる理由!
これらの成分は、角質細胞が死ぬ時に生まれるんです。
角質細胞は肌の奥から上部へとターンオーバーしていきますが、角質層に到達すると核を消失させ(=細胞としての死)NMFと細胞間脂質を生み出します。
NMFや細胞間脂質は角質層を作るのに欠かせない材料。
これがなければ、潤いのある強い肌は作れません。
ですから角質細胞が死ぬということは、肌を守るためにとっても重要なプロセスなんです。
でも・・・
最近は「角質細胞がちゃんと死んでいない」女性も増えていると言われています。
必要以上に角質を落としたり、摩擦などで肌にダメージを与えてしまうと、肌は防御力を高めようとして、まだ未熟な角質細胞を角質層に送り込むようになってしまいます。
すると、角質層には核が残ったままの角質細胞がどんどん増え・・・
角質細胞が死なないのでNMFも細胞間脂質も補充されず、肌はどんどん枯れてゆくばかり、というとんでもない事態に陥ります。
人材不足のところに、研修前の新人をたくさん送り込むようなイメージですね。
潤いのある美しい肌を作るには、しかるべきプロセスを経た、一人前の角質細胞が欠かせないんです。
あなたの肌では、角質細胞はちゃんと死んでいるでしょうか?
スキンケアしてもしても肌の調子が良くならない!という場合には、もしかしたら角質細胞が未熟な状態なのかもしれません。
必要以上に角質を落としたり、肌に刺激を与えるようなことをしていないか、毎日のスキンケアを見直してみてくださいね。
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