【スキンケア大学】 第12回 シミ、シワ、ハリ不足、くすみ・・・肌トラブルと女性ホルモンの関係

前回は、女性ホルモンの影響で現れる美容トラブルとして、「乾燥」をテーマに取り上げました。
今回も女性ホルモンの乱れ・低下が関係する美容トラブルについて、更にご紹介していきます。


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●シミ
シミはメラニン色素が肌に沈着することによってできます。
そのメラニン色素を作っているのがメラノサイトという細胞です。
シミの原因と言えば紫外線がまずあげられますが、それは紫外線を浴びると肌を守ろうとしてメラノサイトが活発化し、メラニン色素がだくさん作られるからです。
ホルモンバランスの乱れはメラノサイトを刺激するため、シミをふやす原因になります。今までなかったのに急にシミができた、薄かったシミがだんだん濃くなってきた、日焼けには気を付けているのにシミが増えた。こんな症状の場合はホルモンバランスが乱れているかもしれません。
●シワ
シワは、肌の弾力がなくなって皮膚が落ち込み、元に戻らなくなることによってできる溝。
肌の弾力は老化によって弱くなってきますが、肌の老化の80%は日光にあたることで起こる「光老化」。
残りはエストロゲンの低下による乾燥が引き起こす水分不足。乾燥がもとで起こる小ジワは、深くなるとなかなかもとには戻りません。
●ハリがなくなる
肌にハリを持たせているのは表皮の下にある真皮の部分。真皮にはコラーゲンなどの繊維が網の目のように重なり合って弾力があり、表皮をバネのように支えています。
エストロゲンにはコラーゲンを作り出す細胞を活性化させる働きがあります。そのためエストロゲンの分泌が少なくなると、コラーゲンも減少してしまいます。
更年期になると急に肌のたるみが目立ち始めるのはこのためです。
しかし若いからと言って油断はできません。
ストレスなどで卵巣の働きが衰えれば、同じように肌に影響を与えてしまいます。
●くすみ
皮膚は新陳代謝(ターンオーバー)によって一定のサイクルで新しく生まれ変わっています。ストレスや女性ホルモンの乱れによって新陳代謝のリズムが乱れ、古い角質が溜まって厚くなり、肌に透明感やツヤがなくなり、肌の色が沈み、くすんでしまいます。
このように、美容トラブルの原因を紐解くと、女性ホルモンが関係していることが多いのです。
痩せたわけでもないのに、顔がやつれたようにこけてしまったり、今までと同じお手入れをしているのに、肌の乾燥がおさまらない等、肌が変わったなと感じたら、ケアを変えてみる、不安があるときは皮膚科、婦人科の両方で治療することをオススメします。

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